ストレスチェック報告書の書き方|様式第6号の2 記入例・提出方法を徹底解説
ストレスチェック報告書(様式第6号の2)の書き方を項目別に解説。在籍労働者数・受検者数・面接指導者数の正しいカウント方法、よくある間違い、2025年からの電子申請義務化への対応方法まで網羅。記入例付きで初めての担当者も安心。

結論(2行で分かる) ストレスチェック報告書(様式第6号の2)は、常時50人以上の事業場が年1回、所轄労働基準監督署に提出する義務がある。2025年1月から電子申請が原則義務化されたが、当面は書面提出も可能。
この記事の対象読者
- 初めてストレスチェック報告書を作成する人事・総務担当者
- 報告書の記入方法に不安がある実施事務従事者
- 電子申請への移行を検討している事業場
ポイント(5ステップ)
- Step1: 様式第6号の2をダウンロードまたは入力支援サービスを利用
- Step2: 事業場情報(事業の種類・労働保険番号)を正確に記入
- Step3: 労働者数(在籍・受検・面接指導)を正しくカウント
- Step4: 実施者・産業医の情報を記入(押印は不要)
- Step5: 所轄労働基準監督署に提出(電子申請または書面)
よくある誤解3つ
- 誤解1: 報告書は全従業員分の結果を記載する → 実際は人数の集計値のみを報告
- 誤解2: 産業医の押印・署名が必要 → 2020年8月から記名のみでOK
- 誤解3: 提出期限は年度末 → 実際は「前回提出から1年以内」
根拠: 労働安全衛生規則第52条の21、労働安全衛生法第120条
数字・期限 早見表
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 報告義務対象 | 常時50人以上の労働者を使用する事業場 |
| 報告頻度 | 1年以内ごとに1回 |
| 提出先 | 所轄労働基準監督署 |
| 様式名 | 心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書(様式第6号の2) |
| 未提出の罰則 | 50万円以下の罰金(労働安全衛生法第120条) |
| 電子申請原則義務化 | 2025年1月〜(経過措置あり) |
ストレスチェック報告書とは何か?
報告書の正式名称と目的は?
ストレスチェック報告書の正式名称は「心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書」です。労働安全衛生規則第52条の21に基づき、常時50人以上の労働者を使用する事業場は、ストレスチェックと面接指導の実施状況を所轄労働基準監督署に報告する義務があります。
報告書には個人の検査結果は記載しません。「何人が受検したか」「何人が面接指導を受けたか」という集計値のみを報告します。
報告が必要な事業場は?
| 事業場規模 | 報告義務 |
|---|---|
| 常時50人以上 | 必須(未提出は罰則対象) |
| 常時50人未満 | 現時点では不要(努力義務) |
50人未満でも義務化が決定しています。2025年5月に公布された改正労働安全衛生法により、公布後3年以内(最遅2028年5月)に50人未満事業場にも実施義務が拡大されます。報告義務の詳細は政令・省令で確定予定です。
様式第6号の2はどこで入手するか?
入手方法は3つ
| 方法 | 特徴 | URL |
|---|---|---|
| 厚生労働省PDFダウンロード | 印刷して手書き記入 | https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/anzen/anzeneisei36/24.html |
| 入力支援サービス | Webで入力→印刷 | https://www.chohyo-shien.mhlw.go.jp/ |
| e-Gov電子申請 | オンラインで完結 | https://shinsei.e-gov.go.jp/ |
入力支援サービスがおすすめ。誤入力・未入力に対するエラーメッセージが表示され、過去の保存データを再利用できます。事前申請や登録は不要です。
用紙の注意点
PDFを印刷する場合、以下の点に注意してください。
- 白色度80%以上の用紙を使用すること(機械読み取りのため)
- 印刷した用紙をコピーして使用しないこと(毎回新しく印刷)
- Adobe Readerで開いて印刷すること
報告書の記入方法(項目別解説)
記入項目一覧
| 項目 | 記入内容 |
|---|---|
| 事業の種類 | 日本標準産業分類の中分類 |
| 事業場の名称・所在地 | 法人名ではなく事業場名 |
| 労働保険番号 | 14桁の番号 |
| 検査実施年月 | 最後に実施した月 |
| 在籍労働者数 | 実施月末日現在の常時使用労働者数 |
| 検査を受けた労働者数 | 実際に受検した人数 |
| 面接指導を受けた労働者数 | 医師面接を受けた人数 |
| 集団ごとの分析の実施 | 実施した場合は「1」 |
| 検査を実施した者 | 実施者の種別(医師・保健師等) |
| 面接指導を実施した医師 | 産業医・その他の医師 |
| 産業医 | 選任している産業医の氏名 |
項目1: 事業の種類
総務省の「日本標準産業分類」の中分類を参考に記入します。
| 業種例 | 記入例 |
|---|---|
| ソフトウェア開発 | 情報サービス業 |
| 製造工場 | ○○製造業 |
| 小売店 | 各種商品小売業 |
| 病院 | 医療業 |
| 建設会社 | 総合工事業 |
項目2: 労働保険番号
労働保険に加入した際に発行される14桁の番号を記入します。
- 労働保険料の納付書や申告書に記載されています
- 不明な場合は所轄の労働基準監督署に確認
項目3: 検査実施年月
| ケース | 記入方法 |
|---|---|
| 年1回実施 | 実施した月を記入 |
| 複数回実施 | 最後に実施した月を記入 |
| 部署ごとに時期が異なる | 報告日に最も近い検査月を記入 |
複数回実施した場合でも、報告書は1回だけ提出します。最後の実施月を記入してください。
項目4: 在籍労働者数
検査実施年月の末日現在で、ストレスチェック実施義務の対象となっている常時使用する労働者数を記入します。
カウントに含める:
- 正社員
- 契約社員(1年以上の雇用見込み)
- パートタイマー(週所定労働時間が正社員の3/4以上)
カウントに含めない:
- 週所定労働時間が正社員の3/4未満のパート
- 派遣労働者(派遣先でのカウント時)
- 日雇労働者
項目5: 検査を受けた労働者数
報告対象期間内に、実際にストレスチェックを受検した労働者数を記入します。
同じ労働者が複数回受検しても1人とカウントします。例えば、4月と10月に2回実施し、同じ従業員が両方受検した場合でも「1人」です。
項目6: 面接指導を受けた労働者数
高ストレス者と判定され、本人の申出に基づいて医師による面接指導を受けた労働者数を記入します。
| ケース | 記入方法 |
|---|---|
| 面接指導を受けた労働者がいる | 人数を記入 |
| 面接指導を受けた労働者がいない | 空欄にする(「0」ではない) |
面接指導人数は「法第66条の10に基づく面接指導の実施人数」です。通常の産業医面談や健康相談は含めません。
項目7: 集団ごとの分析の実施
集団分析を実施した場合は「1」に○を付けます。
- 集団分析は努力義務ですが、職場環境改善に有効
- 10人未満の集団を分析する場合は全員の同意が必要
項目8: 検査を実施した者
実施者の種別に応じて番号に○を付けます。
| 番号 | 実施者 |
|---|---|
| 1 | 医師 |
| 2 | 保健師 |
| 3 | 歯科医師 |
| 4 | 看護師 |
| 5 | 精神保健福祉士 |
| 6 | 公認心理師 |
| 7 | その他 |
実施者が複数名の場合は、代表者を記載します。複数の種別に該当する場合は、該当する全ての番号に○を付けます。
項目9: 面接指導を実施した医師
| 番号 | 医師 |
|---|---|
| 1 | 事業場選任の産業医 |
| 2 | 事業場選任の産業医以外の医師(外部委託等) |
面接指導を受けた労働者がいない場合は、この欄は空欄にします。
項目10: 産業医
選任している産業医の氏名を記入します。
2020年8月28日以降、産業医の押印・署名は不要になりました。記名のみで提出可能です。
報告書の提出方法
提出方法は3つ
| 方法 | 特徴 | 推奨度 |
|---|---|---|
| e-Gov電子申請 | オンライン完結、24時間受付 | ★★★ |
| 郵送 | 切手代がかかる | ★★ |
| 窓口持参 | 平日日中のみ | ★ |
2025年1月からの変更点
電子申請が原則義務化されました。ただし、経過措置として、当面の間は電子申請が困難な場合、書面による報告も認められています。
e-Gov電子申請の手順
- e-Govアカウントを取得(初回のみ)
- e-Gov電子申請アプリをインストール
- 2要素認証を設定(Google Authenticator等を使用)
- マイページにログイン
- 「心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告」を検索
- 必要事項を入力して申請
電子申請では、複数事業場をまとめて提出することはできません。事業場ごとに個別に申請する必要があります。
提出期限はいつか?
「前回提出から1年以内」が原則
法令上、具体的な「○月○日締切」という日程は定められていません。「1年以内ごとに1回」の報告が義務付けられているため、前回の報告書提出日から1年以内に提出する必要があります。
毎年同じ月に提出すると漏れを防げます。例えば「毎年11月に提出」と社内ルールを決めておくと管理しやすくなります。
未提出の場合の罰則
報告書を提出しない場合、労働安全衛生法第120条に基づき、50万円以下の罰金の対象となります。
よくある間違いと注意点
間違いやすいポイント5つ
| 間違い | 正しい記入方法 |
|---|---|
| 在籍労働者数に派遣労働者を含めた | 派遣先ではカウントしない |
| 複数回受検した従業員を複数カウント | 同一人物は1人としてカウント |
| 面接指導0人を「0」と記入 | 空欄にする |
| 複数回実施した全ての月を記入 | 最後の実施月のみ記入 |
| コピーした用紙を使用 | 毎回新しく印刷する |
複数事業場がある場合
本社と支店など複数の事業場がある場合、事業場ごとに報告書を作成・提出する必要があります。本社で一括して提出することはできません。
提出先は各事業場の所轄労働基準監督署です。本社の管轄ではなく、各事業場の所在地を管轄する労働基準監督署に提出してください。
関連記事
- ストレスチェック制度とは?義務化の対象・実施手順を徹底解説
- ストレスチェック50人未満義務化はいつ?施行と準備7手順
- 高ストレス者への対応マニュアル|面談から職場復帰まで全手順
- ストレスチェック費用相場2026|内訳と削減5策
- ストレスチェックサービス選び方7つ|比較表付
ミニ用語集
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 様式第6号の2 | ストレスチェック結果を労働基準監督署へ報告する際の報告書様式 |
| 常時使用する労働者 | 継続して雇用される労働者(週3/4以上勤務等の要件あり) |
| 実施者 | ストレスチェックを実施する医師・保健師等の有資格者 |
| 面接指導 | 高ストレス者の申出に基づき医師が行う面談 |
| e-Gov | 政府の電子申請システム |
| 入力支援サービス | 厚生労働省が提供する報告書作成支援ツール |
MentalMapで報告書作成を効率化
MentalMapは、ストレスチェックの実施から報告書作成までをワンストップで支援します。
報告書作成支援
- 労基署報告書(様式第6号の2)の自動出力機能
- 在籍労働者数・受検者数・面接指導者数を自動集計
- 入力ミス・記入漏れを防止
ストレスチェック実施
- 57項目・80項目・120項目・141項目の調査票に対応
- 受検案内・リマインドメールの自動送信(終了1週間前・終了前日の2回)
- 高ストレス者の自動判定
集団分析・レポート
- 部署別・属性別の集団分析
- 全国平均との比較機能
- PDF・Excelレポートの出力
セキュリティ・多言語
- 実施者・産業医・実施事務従事者の権限分離
- 全操作履歴の監査ログ
- 12カ国語に対応(追加料金なし)
料金体系
- 基本料金0円、ストレスチェック500円/回答
- 報告書出力機能は基本料金に含む
参考文献・出典
よくある質問
A. 法令上、具体的な日付は定められていません。「1年以内ごとに1回」の報告義務があるため、前回の提出日から1年以内に提出する必要があります。毎年同じ月に提出するルールを決めておくと管理しやすくなります。
A. 2020年8月28日以降、産業医の押印・署名は不要になりました。産業医の氏名の記名のみで提出可能です。
A. 「0」ではなく空欄にします。面接指導を実施した医師の欄も空欄のままにしてください。
A. できません。事業場ごとに報告書を作成し、各事業場の所在地を管轄する労働基準監督署に個別に提出する必要があります。