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ストレスチェック57項目の質問内容と判定方法|素点換算表・高ストレス判定の仕組みを徹底解説

ストレスチェック57項目の全質問内容、基本尺度への集約方法、素点換算表を使った高ストレス判定の仕組みを詳しく解説。中等度ストレスの概念も紹介します。

ストレスチェック57項目の質問内容と判定方法|素点換算表・高ストレス判定の仕組みを徹底解説

この記事のまとめ

結論(2行で分かる)​ 57項目版ストレスチェックは「素点換算表」で各尺度を5段階評価に変換し、​領域Bの合計12点以下で高ストレス判定​。点数が低いほど高ストレスです。

対象読者: 判定ロジックを理解したい人事担当者、実施者、衛生管理者

判定の流れ(5ステップ)​

  1. 57項目の回答を領域A/B/Cに分類
  2. 領域ごとに尺度スコア(素点)を計算
  3. 素点換算表で5段階評価(1〜5点)に変換
  4. 領域ごとに合計点を算出(領域A合計、領域B合計、領域C合計)
  5. 判定条件に照らして高ストレス/低ストレスを判定

よくある誤解3つ

  • ✗「点が高いほど高ストレス」→ ○ 素点換算表法では点が低いほど高ストレス​(単純合計法とは逆)
  • ✗「全57項目が判定に使われる」→ ○ 満足度(問56-57)は判定に使用しない
  • ✗「男女同じ基準で判定」→ ○ 素点換算表は男女別に基準が異なる

根拠: 厚生労働省「ストレスチェック制度実施マニュアル」「数値基準に基づいて高ストレス者を選定する方法」


数字・閾値 早見表

項目数値
57項目の構成A:17問 + B:29問 + C:9問 + 満足度2問
領域Aの尺度数9尺度
領域Bの尺度数6尺度​(判定で最重要)
領域Cの尺度数4尺度​(サポート3尺度+満足度1尺度、満足度は判定外)
高ストレス条件1領域B合計 ≤ 12点
高ストレス条件2領域A+C合計 ≤ 26点 かつ 領域B合計 ≤ 17点
素点換算後の範囲各尺度 1〜5点​(1=非常に高ストレス)
高ストレス者の想定割合10%​
回答時間目安5〜7分

ストレスチェック57項目調査票とは何か?

57項目版は、厚生労働省が推奨する「職業性ストレス簡易調査票」の標準版です。​

労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度の法定要件を満たしつつ、実施負担も抑えられるバランスの取れた調査票として、最も広く使われています。

57/80/120/141項目の違いは?どれを選ぶべきか?

項目数尺度数向いている企業追加で分かること
57項目20尺度初導入・まずは法令遵守したい高ストレス者の選定に必要十分
80項目42尺度現場改善に取り組みたいワークエンゲージメント、ハラスメント、職場の一体感など
120項目42尺度部署比較・環境改善をより深く上司のリーダーシップ、人事評価の納得感、仕事の資源など
141項目49尺度健康経営に本格的に取り組む仕事外のストレス、対処行動、自己効力感など

職場改善・再発予防まで取り組むなら120項目がおすすめ

57項目は「制度対応」に最適ですが、「高ストレス者を減らしたい」「部署ごとの課題を特定したい」という目的には120項目以上が効果的です。回答時間は約12〜15分で、得られる情報量に対して負担は軽微です。

詳しくは「57問・80問・120問・141問の違いを徹底比較」をご覧ください。

57項目の領域構成は?

領域設問番号設問数尺度数判定への使い方
A. 仕事のストレス要因1〜1717問9尺度合計 → 領域A合計
B. 心身のストレス反応18〜4629問6尺度合計 → 領域B合計(最重要)
C. 周囲のサポート47〜559問3尺度合計 → 領域C合計
D. 満足度56〜572問1尺度判定には使用しない

満足度(問56〜57)は高ストレス判定に使用されません。​ 周囲のサポート(問47〜55)の3尺度のみが領域Cとして判定に使われます。


領域A: 仕事のストレス要因(17問)—どんな質問か?

質問項目一覧

No.質問内容尺度
1非常にたくさんの仕事をしなければならない仕事の量的負担
2時間内に仕事が処理しきれない仕事の量的負担
3一生懸命働かなければならない仕事の量的負担
4かなり注意を集中する必要がある仕事の質的負担
5高度の知識や技術が必要なむずかしい仕事だ仕事の質的負担
6勤務時間中はいつも仕事のことを考えていなければならない仕事の質的負担
7からだを大変よく使う仕事だ身体的負担度
8自分のペースで仕事ができる仕事のコントロール度
9自分で仕事の順番・やり方を決めることができる仕事のコントロール度
10職場の仕事の方針に自分の意見を反映できる仕事のコントロール度
11自分の技能や知識を仕事で使うことが少ない技能の活用度
12私の部署内で意見のくい違いがある職場での対人関係
13私の部署と他の部署とはうまが合わない職場での対人関係
14私の職場の雰囲気は友好的である職場での対人関係
15私の職場の作業環境(騒音、照明、温度、換気など)はよくない職場環境
16仕事の内容は自分にあっている仕事の適正度
17働きがいのある仕事だ働きがい

9つの尺度への集約方法は?

尺度該当設問集計方法何を測るか
仕事の量的負担1, 2, 3平均 → 換算仕事量の多さ
仕事の質的負担4, 5, 6平均 → 換算仕事の難易度
身体的負担度7点数 → 換算肉体的な負担
職場での対人関係12, 13, 14平均 → 換算人間関係のストレス
職場環境15点数 → 換算物理的な職場環境
仕事のコントロール度8, 9, 10平均 → 換算仕事の裁量
技能の活用度11点数 → 換算スキル活用の機会
仕事の適正度16点数 → 換算仕事とのマッチング
働きがい17点数 → 換算仕事の意義

領域B: 心身のストレス反応(29問)—判定で最も重要な領域

質問項目一覧

No.質問内容尺度
18活気がわいてくる活気
19元気がいっぱいだ活気
20生き生きする活気
21怒りを感じるイライラ感
22内心腹立たしいイライラ感
23イライラしているイライラ感
24ひどく疲れた疲労感
25へとへとだ疲労感
26だるい疲労感
27気がはりつめている不安感
28不安だ不安感
29落着かない不安感
30ゆううつだ抑うつ感
31何をするのも面倒だ抑うつ感
32物事に集中できない抑うつ感
33気分が晴れない抑うつ感
34仕事が手につかない抑うつ感
35悲しいと感じる抑うつ感
36めまいがする身体愁訴
37体のふしぶしが痛む身体愁訴
38頭が重かったり頭痛がする身体愁訴
39首筋や肩がこる身体愁訴
40腰が痛い身体愁訴
41目が疲れる身体愁訴
42動悸や息切れがする身体愁訴
43胃腸の具合が悪い身体愁訴
44食欲がない身体愁訴
45便秘や下痢をする身体愁訴
46よく眠れない身体愁訴

6つの尺度への集約方法は?

尺度該当設問集計方法何を測るか
活気18, 19, 20合計 → 換算ポジティブな心理状態
イライラ感21, 22, 23合計 → 換算怒りの感情
疲労感24, 25, 26合計 → 換算身体的・精神的疲労
不安感27, 28, 29合計 → 換算不安の感情
抑うつ感30〜35合計 → 換算うつ傾向
身体愁訴36〜46合計 → 換算身体の不調

領域Bは高ストレス判定において最も重要な領域です。​ 心身の反応の合計点(領域B合計)が12点以下で高ストレスと判定されます。


領域C: 周囲のサポート(9問)と満足度(2問)—判定に使うのはサポートのみ

周囲のサポート(問47〜55)—判定に使用

No.質問内容尺度
47上司はどのくらい気軽に話ができますか上司のサポート
48職場の同僚はどのくらい気軽に話ができますか同僚のサポート
49配偶者、家族、友人等はどのくらい気軽に話ができますか家族・友人のサポート
50上司はあなたが困った時、どのくらい頼りになりますか上司のサポート
51職場の同僚はあなたが困った時、どのくらい頼りになりますか同僚のサポート
52配偶者、家族、友人等はあなたが困った時、どのくらい頼りになりますか家族・友人のサポート
53上司は個人的な問題を相談したら、どのくらい聞いてくれますか上司のサポート
54職場の同僚は個人的な問題を相談したら、どのくらい聞いてくれますか同僚のサポート
55配偶者、家族、友人等は個人的な問題を相談したら、どのくらい聞いてくれますか家族・友人のサポート

満足度(問56〜57)—判定に使用しない

No.質問内容用途
56仕事に満足だ参考指標のみ
57家庭生活に満足だ参考指標のみ

尺度への集約

高ストレス判定に使用する3尺度(周囲のサポート)​

尺度該当設問集計方法
上司からのサポート47, 50, 53合計 → 換算
同僚からのサポート48, 51, 54合計 → 換算
家族・友人からのサポート49, 52, 55合計 → 換算

2つの判定方法—単純合計法と素点換算表法の違いは?

方法通称点数の向き特徴
方法1単純合計法高いほど高ストレス計算が簡単、項目数の影響を受けやすい
方法2素点換算表法低いほど高ストレス尺度ごとの評価が反映される、​厚労省推奨

重要:2つの方法で「点数の向き」が正反対です

  • 単純合計法: 点が高いほど高ストレス(77点以上など)
  • 素点換算表法: 点が低いほど高ストレス(12点以下など)

厚生労働省は「素点換算表を使う方法」を推奨しており、MentalMapもこの方法を採用しています。

方法1: 単純合計法(参考)

各質問の回答を4点〜1点で集計し、単純に合計します。

高ストレス判定基準:

  • 領域Bの合計点が77点以上
  • または、領域AとCの合計が76点以上、かつ領域Bが63点以上

方法2: 素点換算表法(厚労省推奨)

回答を尺度ごとに集計した後、素点換算表を使って5段階(1〜5点)に標準化します。

5段階評価の意味:

評価点意味
1ストレスが非常に高い
2ストレスがやや高い
3普通
4ストレスがやや低い
5ストレスが低い

高ストレス判定の仕組み(素点換算表法)—具体的にどう計算する?

ステップ1: 領域ごとの合計点を計算

合計点計算式範囲
領域A合計9尺度の換算点を合計9〜45点
領域B合計6尺度の換算点を合計6〜30点
領域C合計3尺度の換算点を合計3〜15点

領域C合計には満足度は含まれません。​ 上司・同僚・家族からのサポート(3尺度)のみで計算します。

ステップ2: 高ストレス判定条件に照らす

条件1: 心身の反応が著しく高い場合

領域B合計 ≤ 12

領域B(心身のストレス反応)の合計点が12点以下の場合、高ストレスと判定。

条件2: 複合条件

領域A合計 + 領域C合計 ≤ 26 かつ 領域B合計 ≤ 17

領域Aと領域Cの合計が26点以下で、かつ領域Bが17点以下の場合、高ストレスと判定。

(任意)中等度ストレスの目安

MentalMapでは、法定の「高ストレス」に加えて「中等度ストレス(やや高ストレス)​」という区分も設けています。

レベル判定条件意味
高ストレス領域B合計 ≤ 12、または(領域A+C合計 ≤ 26 かつ 領域B合計 ≤ 17)法令上の面接指導対象
中等度ストレス領域B合計 ≤ 17、または 領域A+C合計 ≤ 26(高ストレス除く)早期フォローの目安
低ストレス上記以外問題なし

​「中等度ストレス」は厚労省の正式な区分ではありません。​ 法令上の高ストレス者(面接指導対象)とは別の、早期フォローのための社内目安です。


例外・特殊ケース

性別による換算基準の違いは?

素点換算表は男女別に基準が異なります​。女性は身体愁訴を訴える割合が高い傾向があるため、同じ点数でも男性より低いストレス評価となるよう調整されています。

例: 身体愁訴尺度の換算基準

合計点男性の評価女性の評価
〜115(低い)
〜135(低い)
27〜1(非常に高い)
30〜1(非常に高い)

逆転項目とは?どの設問が該当する?

一部の質問は「はい」と答えるとストレスが低い(ポジティブな回答)となります。計算時に逆転処理が必要です。

設問内容理由
8〜10仕事のコントロール度「できる」はストレスが低い
14職場の雰囲気は友好的「そうだ」はストレスが低い
16仕事は自分にあっている「そうだ」はストレスが低い
17働きがいのある仕事だ「そうだ」はストレスが低い
18〜20活気「ある」はストレスが低い
47〜55サポート「頼りになる」はストレスが低い
56〜57満足度「満足」はストレスが低い

素点換算表はどこで入手できる?

厚生労働省の「ストレスチェック制度実施マニュアル」(PDF)に掲載されています。ただし男女別・尺度別の換算表を手計算で使うのは複雑なため、​システムでの自動計算をおすすめします。


ミニ用語集

用語意味
素点換算表尺度ごとの素点を5段階(1〜5)に変換するための換算表。男女別に基準が異なる
尺度複数の質問をまとめた測定単位。57項目版では20尺度(A:9 + B:6 + C:4(サポート3+満足度1))
逆転項目「はい」がポジティブ(低ストレス)になる質問。計算時に点数を反転処理する
領域B心身のストレス反応を測る29問。高ストレス判定で最も重要
領域B合計領域Bの6尺度の合計点。12点以下で高ストレス判定
単純合計法回答点数を単純合計する方法。点が高いほど高ストレス
素点換算表法尺度を5段階に標準化して判定する方法。点が低いほど高ストレス。厚労省推奨

まとめ—57項目版の判定ポイント

押さえるべきポイント

  1. 57項目は20尺度(A:9 + B:6 + C:4(サポート3+満足度1))に集約される
  2. 高ストレス判定は「素点換算表法」が厚労省推奨
  3. 領域B(心身の反応)が最も重要、領域B合計 ≤ 12で高ストレス
  4. 満足度(問56-57)は判定に使用しない
  5. 男女で換算基準が異なる
  6. 中等度ストレスの把握で早期予防が可能

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MentalMapは、厚生労働省推奨の素点換算表を使った判定方法を採用し、57/80/120/141項目すべてに対応しています。高ストレス者だけでなく中等度ストレス者も可視化し、職場改善・再発予防までサポートします。

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よくある質問

A. 素点換算表法(厚労省推奨)では領域Bの6尺度合計が12点以下、または領域A+Cが26点以下かつ領域Bが17点以下で高ストレスです。単純合計法では領域Bが77点以上で高ストレスです。2つの方法で点数の向きが逆なので注意が必要です。

A. 57項目は法令要件を満たす標準版(20尺度)、80項目は57項目+23問の拡張版(42尺度)です。80項目版ではワークエンゲージメント、ハラスメント、職場の一体感など職場改善に役立つ追加尺度が測定できます。

A. 厚生労働省のストレスチェック制度実施マニュアル(PDF)に掲載されています。ただし男女別・尺度別の換算表を手計算で使うのは複雑なため、システムでの自動計算をおすすめします。

A. 厚労省基準では約10%程度が高ストレス者となるよう設計されています。ただし業種・職種・職場環境によって実際の割合は5〜20%程度まで大きく異なります。

A. 中等度ストレスは厚労省の正式な区分ではなく、高ストレスと低ストレスの間にいる従業員を早期フォローするための社内目安です。法令上の面接指導対象ではありませんが、予防的アプローチを検討できます。

A. 「はい」と答えるとストレスが低い(ポジティブ)になる質問のことです。問8〜10「自分のペースで仕事ができる」、問18〜20「活気がわいてくる」などが該当し、計算時に点数を反転して処理します。

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